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最近読んだ本

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読んだ順番は、中、左、右。

江國さんの本、久しぶりに読みました。

アマゾンのコメントの中に、「作者の年齢が上がるにつれて、登場人物の年齢も上がっている」というのがありました。

その方は、それが不満のようでしたが、私はそれがいいなと思ったのでした。いつまでも自分が若いわけではありませんので、あまり青臭いのもちょっとねと思う事がありますから。

この本は、ただの日常生活が描かれていて劇的なドラマは起こらないのですけれど、本当に読めば読むほど切なくなってきました。

どこかで自分と重ね合わせて読んでいるからでしょう。この先、彼らはうまくやっていけるのかしらと心配せずにはおれなくなりました。

特に日和子に同化してしまっていた私は、日和子には不安な気持ちや幸福な気持ち、満たされない気持や通じ合わないジレンマみたいなものを持ちつつも、この先もずっと結婚生活を続けてよーと思ってしまうのでした。

結論のないオープンエンドの読み終わりに、はあーとためいきをついてしまいました。

次に手に取った伊坂さんの本が痛快で、ほんとうに、読む順番が逆でなくてよかったーと思ったのでした。

話は逸れますが、内容より先に、本を開いた感じが全然違う事に驚きました。江國さんのは明朝体のような細い字体で、透明感を感じるんです。それに対して、伊坂さんのはゴシック体のようなちょっと太めの角張った字体で、印象が力強いのです。

これまで、昔の文庫と今のとでは字の大きさが違ってるので、本を開いた印象が変わると思うことはありましたが、出版社でも違っているとは知りませんでした。(夫には、今頃そんなこと・・・と笑われましたが)

江國さんの後、ちょっとナーバスでしたけど、伊坂さんの本を開いただけでなんか、元気が出そうと思いましたから不思議なものです。

さて、陣内つながりの短編小説。こういうのっておもしろい。変わった事件もほんと、変わってておもしろい。

家裁調査官という仕事があるんだーと始めて知りました。そういうのも、目新しく思ったので、楽しく読めたのでしょうね。陣内、好きだなあ。

さて、左の。これほど大人な森さんの作品は初めて読みました。

今まで、児童書と分類されているものや、高校生が主人公のものしか読んだことがありませんでした。コメントには「大人たちの世界を初めて描いた」とありますので、そうなのね。

おじいさんの伝説がおかしかったー。「お母さん、がんばれー!」と言いたかったなあ。

自分が今こうであることを誰かのせいにしちゃあいけないなあと思った話でした。おもしろかったです。
by meefo870 | 2008-11-23 18:36 | BOOKS